繁殖マガジン
2018.06.07 マガジン
今回は、「そもそも繁殖って?」「繁殖担当って、どんなことをしているの?」というお話をさせて頂きたいと思います!
そもそも繁殖って、何?
繁殖とは生物の個体が増えることを指します。自然に増える時にも、人工的に増やす時にも、この言葉が用いられます。つまり、牛たちが妊娠し仔牛が生まれ、母牛は牛乳を出す、そしてまた妊娠し…
このサイクルを繰り返していく事。それこそがメイプルファームにおける「繁殖」です。
繁殖って、重要なの?
とても重要です!乳牛たちは、約1年に1回必ず妊娠、出産をします。なぜなら…
「仔牛を生まないと牛乳が出ない」からです!
牛乳は牛の母乳です。カルシウム、タンパク質、脂質やビタミン、エネルギーなど、重要な栄養がバランスよく、たくさん含まれています。
それらは、仔牛を大きく育てるための栄養素です。私たちはそんな牛乳を分けて貰っています。
具体的に、どんなことをしているの?
発情を迎えた牛たちに精液を注入し、人工的に授精させる「人工授精」。黄体期を迎えた牛たちに受精卵を人工的に移植する「受精卵移植」。この2つの方法で牛たちを妊娠させています。また、分娩後に子宮や卵巣の機能が正常に戻り切らなかった牛たちに対しては、獣医師の指導の下、子宮・卵巣機能の正常化と、発情や排卵、黄体形成を促す治療を行っています。
繁殖担当の仕事って?
主な仕事は「繁殖成績の集計と考察」「問題点・課題の発見と改善」です。私たちは、1ヶ月単位で繁殖成績の集計と考察を行っています。もしも繁殖成績が悪ければ、「その月に何が起きたのか」「繁殖成績を向上させるためにどんな対策をするのか」という事を話し合います。繁殖成績が良かった月は「なぜ好成績だったのか」「良い状態を維持する為に何をするのか」という事を話し合います。
今までにどんなことをしてきたの?
獣医師を含め、主に4人で人工授精を行っていますが、その受胎率には差がありました。それぞれの作業を確認したところ、人によって違いがあることが分かりました。その結果を元に、それまでアバウトな部分があった人工授精マニュアルを改訂。人工授精の作業を統一化しました。その結果、今では全員の受胎率が同じ水準になり安定した成績を残せるようになりました。
その他にも、細かいことを含め色々な考察、改善を行っています。それらはまた、機会があればお話ししたいと思います。
繁殖って難しい…?
いえいえ、そんなことはありません。もちろん、簡単でもありませんが…
「1番重要な事は?」
繁殖に関する専門的な知識や技術
…ではなく、いかに牛たちが健康で快適に過ごせているか。だと思っています。
私たちの知識や技術も重要だと思いますが、劣悪な環境、悪いエサ、病気がちな牛たち…そんな状況ではあまり役に立たないでしょう。妊娠するのは牛たちです。その手助けをするのが、私達の仕事だと思っています。
この記事を書いた人
繁殖リーダーとして、技術の改善新方式導入など奮闘しています!